学校一のおバカ男子は、IQ200の意地悪でした。
月曜日の朝、学校のチャイムがいつもと変わらない音律で校舎に響き渡る。




「立花さん、おはよう。


今日の小テスト、古典の範囲どこだっけ?」



「教科書の42ページからだよ」




今までは、軽く目を細めるだけだった。
でもいまは、思い切りの笑顔を浮かべてる。





視線の先、窓際の席でだらしなく机に突っ伏して爆睡している黒髪の頭が見えた瞬間、私の胸の奥はトクンと甘い音を立てて跳ね上がった。
如月柊くん。




学校では相変わらずの、赤点常連の「おバカ枠」。でも、そんな彼のお陰で私は前向きになれた。




耳元で囁かれた「俺のものになって」という極甘な掠れ声が脳裏に蘇って、古典の教科書を持つ指先が小さく震えた。




私、彼と両思いなんだ……。そう感じると、なんだかとても嬉しくて、恥ずかしくて、胸がきゅうっとなる。
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