学校一のおバカ男子は、IQ200の意地悪でした。
静かな丘に、シャッターを切る規則正しい音が響き渡る。




「如月くん、なんで私の方ばかり撮るの?」




レンズがまっすぐに私を捉えていることに気づき、私が赤くなって抗議すると、彼はカメラから一瞬だけ顔を上げ、この上なくいじわるで、でも酷く優しい目で私を見つめた。




「お花だけじゃ、画面が寂しいでしょ。



この綺麗な青の中に、そんなに楽しそうに笑う『ただの立花紬』がいてくれないと、最高の1枚にならないんだよね」




「っ……」



心臓が、耳の奥でうるさいほどに脈打ち始める。
< 57 / 112 >

この作品をシェア

pagetop