孤独なあなたに、夕食を。 〜食べられないCEOの胃袋を掴んだら本気の口説きが始まりました〜
④人生の分岐点
アラン・ウィルソン。
彼の正体は新進気鋭のハイブランド化粧品『ニュー・アロー』のCEOだった。
ベッドに置かれた紙袋のロゴに見覚えがあったのは、ニューヨークの街中でその広告をよく見かけていたからだろう。
連れて行かれたオフィスビルでは、ブランド物のファッションに身を包む社員が忙しなく行き交って、すれ違うと香水の匂いが由香の鼻先を軽くタッチしてくる。
煌びやかな世界に一瞬気後れした由香だったが、しかし不安を払拭するように背を正し、アランの背を追った。
通された部屋で引き合わされたのはイーサンと名乗る弁護士。
彼に状況を話すと、やはりと言うべきかインターンシップビザとなるJ-1の申請準備を勧められた。
イーサンは移民法にも詳しく、申請にあたる書類の作成は彼が手配してくれると言う。
「まずは至急J-1へのステータス変更の申請をしましょう。特殊技能ビザと違って三月の抽選を待たずに申請準備が進められます。ただし専用の栄養士としてサポートに付けたいというアランの希望については少々問題があります」
「やはり駄目か?」
「えぇ。あくまでインターンとしてうちの会社に所属している必要があるので」
イーサンはアランに向けて念を押すように言った。
「なるほど……そうだな。だったらインナービューティー部門で新規プログラムでも立ち上げるか……パフォーマンス向上のための、社食のメニュー開発プログラム。被験者は俺だ。それならインターンシップである彼女から、食事の提供を受けても問題ないだろ?ただの検証だからな」
二人の間で交わされる会話に、由香は何か大掛かりなことが始まる予感がして戸惑い気味に訊ねた。
「大丈夫なんですか、それ……?新規プログラムって……」
するとアランが冗談めかして楽しげに笑った。
「俺がグレーなことをしてるとでも?」
彼の正体は新進気鋭のハイブランド化粧品『ニュー・アロー』のCEOだった。
ベッドに置かれた紙袋のロゴに見覚えがあったのは、ニューヨークの街中でその広告をよく見かけていたからだろう。
連れて行かれたオフィスビルでは、ブランド物のファッションに身を包む社員が忙しなく行き交って、すれ違うと香水の匂いが由香の鼻先を軽くタッチしてくる。
煌びやかな世界に一瞬気後れした由香だったが、しかし不安を払拭するように背を正し、アランの背を追った。
通された部屋で引き合わされたのはイーサンと名乗る弁護士。
彼に状況を話すと、やはりと言うべきかインターンシップビザとなるJ-1の申請準備を勧められた。
イーサンは移民法にも詳しく、申請にあたる書類の作成は彼が手配してくれると言う。
「まずは至急J-1へのステータス変更の申請をしましょう。特殊技能ビザと違って三月の抽選を待たずに申請準備が進められます。ただし専用の栄養士としてサポートに付けたいというアランの希望については少々問題があります」
「やはり駄目か?」
「えぇ。あくまでインターンとしてうちの会社に所属している必要があるので」
イーサンはアランに向けて念を押すように言った。
「なるほど……そうだな。だったらインナービューティー部門で新規プログラムでも立ち上げるか……パフォーマンス向上のための、社食のメニュー開発プログラム。被験者は俺だ。それならインターンシップである彼女から、食事の提供を受けても問題ないだろ?ただの検証だからな」
二人の間で交わされる会話に、由香は何か大掛かりなことが始まる予感がして戸惑い気味に訊ねた。
「大丈夫なんですか、それ……?新規プログラムって……」
するとアランが冗談めかして楽しげに笑った。
「俺がグレーなことをしてるとでも?」