きみが窓を見なくなるまで
休み時間、みなみが隣の席へ腰を下ろした。

「どう?」

「何が?」

「結んでるの」

「……首が寒い」

みなみが笑った。

「そこなんだ」

「あと、手が迷う」

「何の手?」

私は耳の横へ指を持っていき、途中で止めてみせた。

みなみは声を出して笑い、慌てて口元を押さえた。

「そのうち慣れるよ」

「うん」

「私、逆に下ろすとずっと触っちゃう」

彼女は自分の毛先を指でつまむ。

人によって、いつもの状態は違う。

私は結び目に触れそうになった手を、机へ置いた。

少しだけ、そのままでいられた。
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