きみが窓を見なくなるまで
昼休みの終わり、教室へ戻ると、高木くんが自分の席にいた。

陸くんは窓のところで別の男子と話している。

私は前を通り、自分の椅子を引いた。

そのとき。

「佐々木」

呼ばれて振り返る。

高木くんは机の端に指を置いていた。

何か言いかけて、私の後ろへ視線を移す。

ちょうど、数人の女子が教室へ入ってきた。

彼は一度口を閉じる。

「……何?」

私が聞くと、高木くんは少しだけ姿勢を変えた。

「今日、図書室行く?」

「今日は、当番じゃないから」

「そっか」

彼が頷く。

私は椅子へ座った。

聞きたかったのは、それだけだったのだろうか。
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