窓際の高木君
第五章 好きな人がいる人
次の日は、髪を下ろしていった。

昨日と同じにするのが、少し恥ずかしかった。

似合っていると言われたから、また結んだ。

そんなふうに思われるほど、誰も私の髪を気にしていない。

わかっていても、朝、ゴムを手に取ったところで迷ってしまった。

結局、ポケットへ入れた。

使いたくなったら、使えばいい。

教室の扉を開ける。

高木くんは、陸くんと窓の近くにいた。

一度こちらを見て、軽く顎を引く。

私も、小さく会釈した。

彼の視線がほんの少し髪へ動いた気がしたけれど、それ以上は何もなかった。

私は自分の席へ向かった。

少し安心して。

ほんの少し、残念だった。
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