きみが窓を見なくなるまで
コートの端で、二人の女子がボールを集めている。

そのうちの一人が、立ち止まって何か言った。

もう一人が笑う。

遠くて、声の中身まではわからない。

私はその姿を見てから、高木くんへ目を戻した。

彼の口元が、少し上がっていた。

胸の奥に、小さく何かが引っ掛かった。

誰を見ているのだろう。

前にも考えたことを、また考える。

ただ外を見ているだけなら、こんなに気にならなかったかもしれない。

でも、その顔を私は知っていた。

さっき、本の話をしていたときも。

少しだけ、同じように笑っていた。
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