きみが窓を見なくなるまで
みなみが、高木くんの机に置かれた本を見る。

「妃菜に借りたやつ?」

「それは返した」

「あ、そうなんだ。私も読んだよ」

高木くんが一度、私を見た。

それから、みなみへ視線を戻す。

「貸したの、遠藤だったんだ」

「うん。面白かった」

「店の人のほう、気になったんだって?」

「そうそう」

みなみが私を見る。

「もう話した?」

私は頷いた。

「さっき」

「私、絶対途中で声かけるって言ったよね」

彼女が笑う。

高木くんも、少し笑った。

「言いそう」

私はその言葉を聞いて、みなみへ目を向けた。

彼女は特に驚かず、「でしょ」と返した。
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