きみが窓を見なくなるまで
「去年、同じクラスだったの?」

聞くと、みなみがこちらを向いた。

「うん。文化祭の係も一緒だった」

「そうなんだ」

「高木、買い出しのメモ忘れてきたんだよ」

「それ、陸」

高木くんがすぐに言う。

「え、そうだっけ」

「俺、持ってた側」

「じゃあ、私の記憶が入れ替わってる」

みなみが笑う。

高木くんは呆れたように首を振った。

私と話すときより、返事が早い。

言葉を探さなくても、次が出てくる。

私は、羨ましいと思った。

二人の間にある一年分のことを。

それから、自分が何を羨ましがっているのかわからなくなった。
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