きみが窓を見なくなるまで
校門へ向かう道で、みなみが髪をまとめ直した。

両手が上がる。

長い髪が、一つに集まっていく。

その横顔を見て、私は図書室の窓を思い出した。

コートにいた女子。
柔らかくなった、高木くんの口元。

言いそう。

去年もそうだったじゃん。

ばらばらだったものが、少しずつ同じところへ寄っていく。

「……部活って、いつもあのコート?」

私は校舎の向こうを見た。

「うん。雨の日以外は」

「そっか」

みなみは結んだ髪を引き出し、ゴムを締め直した。

「図書室から見えるよね」

私は、少し遅れて頷いた。

「うん」

よく、見える。
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