きみが窓を見なくなるまで
私は黄色い本を読み始めた。

猫は三ページ目で窓から出ていき、四ページ目で、ようやく人が出てきた。

少し安心する。

何に安心したのだろう。

別に、最後まで猫でもよかった。

そう思ったところで、高木くんに教えたくなった。

人が出てきたよ、と。

顔を上げる。

彼は本を読んでいた。

少し前にかがみ、片手で頬を支えている。

今、呼ぶほどの話ではない。

私はページへ目を戻した。

でも、さっきまで自分だけで読んでいた文章が、もう誰かに話すためのものにもなっていた。
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