窓際の高木君
第七章 私の知らない高木くん
翌朝、教室の前で一度立ち止まった。

明日、ちゃんと顔を見て話したい。

昨日の私が、ノートに書いたことだ。

書いたときは家にいた。
高木くんは目の前にいなかった。

今なら、もう少し簡単な目標にしていたと思う。

扉を開ける。

高木くんは自分の席に座り、机の上のプリントを見ていた。

こちらに気づいて、顔を上げる。

私は鞄の持ち手を握り直した。

「……おはよう」

先に言えた。

彼の目が、ほんの少し開く。

それから、口元が緩んだ。

「おはよ」

私は頷き、自分の席へ向かった。

歩きながら、まだ朝なのに、今日することを一つ終えた気分になった。
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