きみが窓を見なくなるまで
「腕、こう」

みなみが自分の手を重ねて見せる。

私は真似をした。

「膝、少し曲げて」

言われたとおりにすると、思ったより低い姿勢になる。

「そのまま上がる感じ」

ふわりとボールが投げられた。

私は腕に力を入れた。

当たった。

ボールは前ではなく、真上へ飛んだ。

二人で顔を上げる。

落ちてきたところを、みなみが受け止めた。

「惜しい」

私は少し笑ってしまった。

「また、それ」

「ほんとだって。当たってるから」

バドミントンのときと同じだった。

でも、みなみは適当に言っている顔ではなかった。

私はもう一度、手を重ねた。
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