きみが窓を見なくなるまで
三回目は、みなみのところまで飛んだ。

少し横だったけれど、彼女は一歩動いて返してくれた。

私は慌てて腕を出す。

今度は、後ろへ飛んだ。

「あ、ごめん」

追いかける。

ボールは床に弾み、壁際へ転がっていった。

高木くんの足元で止まる。

私は少し歩幅を緩めた。

彼が先に手を伸ばして、ボールを拾う。

顔を上げると、近くなった彼と目が合った。

「ありがとうございます」

返事が、知らない先輩に対するものになった。

高木くんの口元が動く。

「どういたしまして」

同じ調子で返されて、私は余計に顔が熱くなった。
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