きみが窓を見なくなるまで
午後の授業中、腕が机に当たると、じんわりした。

私は袖を少し下げた。

高木くんは、試合に出ていた。

見に来る女子もいる。

考えると、今までの彼の姿に別のものが重なる。

教室で、友達と笑う人。
図書室で、本を読み返す人。
コートを見て、迷わず何かを伝える人。

全部、同じ人だった。

私は彼のことを、知ったつもりになっていたのかもしれない。

感想を話して、笑ってもらって。

それだけで、少し近づけたと思っていた。

黒板の文字を写しながら、私は一度ペンを止めた。

近づけたことまで、なくなったわけではない。

そう思うまでに、少し時間が必要だった。
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