きみが窓を見なくなるまで
「さっき、水で冷やした」

「そっか」

高木くんはカウンターへ寄り、私の腕を見た。

触れるほど近くはない。

でも、視線が向くと、袖をどうしていいかわからなくなる。

「赤いの、少し引いた?」

「うん。たぶん」

私は袖口を少し上げた。

彼が確かめるように頷く。

それから、私の顔を見る。

「また練習すんの?」

「みなみが、時間あるときにって」

「じゃ、次はもう少し続くかもな」

私は小さく笑った。

「三回より?」

「四回」

「一回だけ」

「増えてる」

その言い方がおかしくて、私は少し下を向いた。
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