きみが窓を見なくなるまで
高木くんは、すぐには返事をしなかった。

私の言葉を確かめるように、こちらを見ている。

「試合?」

「うん。復帰したら」

言いながら、急に先の話をしてしまった気がした。

いつ戻れるかも知らない。
試合がどこであるかも知らない。

「みなみとかも、行くなら」

慌てて付け足した。

高木くんが一度、視線を下げる。

手に取っていた本の角を、指で押さえた。

「……うん」

声は静かだった。

それから、もう一度私を見る。

「戻ったら、言う」

私は頷いた。

「うん」

今度は、約束だと思った。
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