きみが窓を見なくなるまで
昼休み、みなみは委員会の集まりへ行った。

私は先にお弁当を食べ終え、図書室へ返す本を鞄から出した。

黄色い表紙。

猫は最後まで、ときどき窓から入ってきた。

その感想をまだ、高木くんには話していない。

本へ栞が残っていないか確かめていると、机の横へ影が落ちた。

「佐々木」

直人くんだった。

私は顔を上げる。

「何読んでんの?」

「もう、読み終わったんだけど」

表紙を見せる。

彼は少しかがんで題名を読んだ。

「小説?」

「うん」

「本、よく読むんだ」

私は頷いた。

そのあとに続ける言葉が、すぐには見つからなかった。
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