きみが窓を見なくなるまで
「あるよ」

答えると、高木くんは小さく頷いた。

そのあと、何も言わない。

私は少し考えてから、尋ねた。

「下ろしてるほうが、いい?」

彼が顔を上げる。

予想していなかった質問のようだった。

「そういうわけじゃ……」

言葉が途中で止まった。

私は彼の返事を待ちながら、後ろの結び目に触れた。

少し引っ張られていたところが、指に当たる。

朝から結んでいたから、そろそろほどこうかと思っていた。

でも、今ほどいたら、彼のためにそうするみたいだ。

そう考えてしまって、手が止まった。
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