きみが窓を見なくなるまで
「引っ掛かった?」

高木くんが聞いた。

私は首を横に振る。

「ううん。ほどこうか、迷っただけ」

「……ああ」

彼の視線が、私の手へ落ちる。

結び目を触っていた指を少し動かすと、短い髪がゴムに絡んでいた。

ゆっくり抜こうとして、髪が引かれる。

私は小さく眉を寄せた。

「待って」

高木くんが言った。

伸びかけた手が、私の肩より少し手前で止まる。

「絡んでる」

「……うん」

彼はそのまま、私を見た。

「取っていい?」

胸が、強く鳴った。
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