きみが窓を見なくなるまで
「二週間後まで」

「うん」

本を返す。

高木くんが受け取ったあとも、私は手元を見ていた。

「佐々木」

呼ばれて、顔を上げる。

彼は何か言おうとして、少し迷った。

「……髪、また結んでもいいから」

私は一度、瞬きをした。

その言い方が、少しおかしかった。

高木くんも気づいたらしい。

「いや、俺が決めることじゃないけど」

慌てて付け足されて、私は笑ってしまった。

声が出る前に、口元を押さえる。

彼はますます困った顔をした。

その顔を見るのが、少しだけうれしかった。
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