きみが窓を見なくなるまで
「読み終わった?」

聞くと、高木くんが本を持ち上げた。

「あと一個」

「最後、少し長いよ」

「そうなんだ」

彼は栞を抜きかけて、私を見る。

「眠い?」

私は一瞬、姿勢を正した。

「……わかる?」

「うん」

みなみにも、朝言われた。

隠すほどのことでもないのに、少し恥ずかしい。

「昨日、読むのやめられなくて」

高木くんの視線が、私の本へ落ちる。

「面白かった?」

「うん」

「じゃあ、仕方ないな」

私は少し笑った。

仕方ないと言ってもらうと、眠いことまで許された気がした。
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