きみが窓を見なくなるまで
返さなければ。
そう思うのに、どう動かせばいいか、一瞬わからなかった。
私は両手でブレザーを受け止め、膝へ下ろした。
内側の滑らかな布が、指に触れる。
自分のものより、少し大きい。
それだけで、高木くんの持ち物なのだと実感した。
「寒くなかった?」
聞くと、彼が顔を上げる。
「俺?」
私は頷いた。
彼はシャツの袖口を一度見た。
「平気」
私はブレザーを持ち上げた。
上手く畳もうとして、肩の部分を少し迷う。
高木くんが手を伸ばした。
「そのままでいい」
私は机越しに、そっと渡した。
そう思うのに、どう動かせばいいか、一瞬わからなかった。
私は両手でブレザーを受け止め、膝へ下ろした。
内側の滑らかな布が、指に触れる。
自分のものより、少し大きい。
それだけで、高木くんの持ち物なのだと実感した。
「寒くなかった?」
聞くと、彼が顔を上げる。
「俺?」
私は頷いた。
彼はシャツの袖口を一度見た。
「平気」
私はブレザーを持ち上げた。
上手く畳もうとして、肩の部分を少し迷う。
高木くんが手を伸ばした。
「そのままでいい」
私は机越しに、そっと渡した。