きみが窓を見なくなるまで
靴を履き替え、校舎を出る。

外の空気は、思っていたより冷たかった。

私はブレザーの前を少し寄せた。

隣で、高木くんが鞄を掛け直す。

二人で歩くのは、初めてだった。

みなみと三人で歩いた日とは違う。

足音の間に、話し始めるための静けさがあった。

「眠くない?」

高木くんに聞かれ、私は顔を上げた。

「もう、大丈夫」

「ならよかった」

「……高木くんは?」

「俺?」

「本、読めた?」

彼が少し笑った。

「読めたよ」

私は頷いた。

何を確かめたかったのか、自分でも少しおかしかった。
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