きみが窓を見なくなるまで
「先生、まだいた?」
聞くと、みなみが頷く。
「うん。ちょっと遅かったから、だめかなって思ったんだけど」
「借りられてよかった」
「高木にも会ったよ」
私は本の表紙から目を上げた。
「……そうなの?」
「うん。校門のところ。忘れ物したって戻ってきた」
昨日、駅へ向かう途中で別れたあと。
私は鞄の持ち手へ触れた。
みなみは何も気づかない様子で、本を開く。
「妃菜に教えてもらったって話したら、知ってるって」
「その本?」
「そう。面白いって言ってた」
私は頷いた。
自分が勧めた本の話だった。
それなのに、続きを聞くのが少し怖くなった。
聞くと、みなみが頷く。
「うん。ちょっと遅かったから、だめかなって思ったんだけど」
「借りられてよかった」
「高木にも会ったよ」
私は本の表紙から目を上げた。
「……そうなの?」
「うん。校門のところ。忘れ物したって戻ってきた」
昨日、駅へ向かう途中で別れたあと。
私は鞄の持ち手へ触れた。
みなみは何も気づかない様子で、本を開く。
「妃菜に教えてもらったって話したら、知ってるって」
「その本?」
「そう。面白いって言ってた」
私は頷いた。
自分が勧めた本の話だった。
それなのに、続きを聞くのが少し怖くなった。