きみが窓を見なくなるまで
練習が終わり、壁際で水筒を開けた。

みなみはボールを戻しに行っている。

「取ってたな」

声がして、顔を上げた。

隼人くんだった。

私は蓋を持ったまま止まる。

「見てた?」

「途中だけ。前に出たやつ」

私は頷いた。

あれだと、すぐにわかった。

「前は、ああいうの取れなかった」

「うん。足、出てた」

私は水筒へ目を落とした。

見てくれていた。

それだけで、さっきの一回が、自分の中でもう一度うれしくなる。

「楽しかった」

言うと、隼人くんが笑った。

「顔見たらわかる」
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