きみが窓を見なくなるまで
本は、なかなか進まなかった。

手紙を書く人は、何度も同じ文章を直していた。

相手に迷惑ではないか。
もう忘れられているのではないか。

答えの出ないことを考えて、封をしない。

私はページの端を押さえた。

出してみなければ、わからない。

そう思った。

でも、その人が封筒を閉じられない気持ちも、前よりわかってしまった。

私は栞を挟む。

図書室の入口を見る。

時計を見る。

まだ閉館まで、一時間近くあった。

私は本を開き直した。

何を待っているのか、これ以上考えないようにした。
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