きみが窓を見なくなるまで
四時五十分になって、隼人くんが来た。

入口で先生へ挨拶し、少し息を整えている。

制服の上着は腕に掛けていた。

私は椅子から体を起こした。

隼人くんが私を見つける。

「まだいた」

その声を聞いた途端、待っていた時間が全部報われた気がした。

「……うん」

彼は隣の机へ鞄を置いた。

「返す本だけ持ってきた」

黄色い表紙をカウンターへ出す。

先生が処理をしている間、隼人くんはこちらへ戻ってきた。

「どこまで読んだ?」

私は手元のページを見せた。

あと少し。

でも、最後まではたどり着いていなかった。
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