きみが窓を見なくなるまで
自分の手が、鞄の途中で止まる。

隼人くんの視線も、本へ落ちた。

私は少し笑った。

「……あった」

彼も口元を緩める。

でも、すぐに私の顔を見た。

「眠い?」

「ううん」

「昨日、遅かった?」

「そんなに」

嘘ではなかった。

本を読み終えてからも、しばらく机にいた。

ただ、寝た時間はいつもとあまり変わらない。

隼人くんは少し黙った。

それから、声を落とす。

「何かあった?」

私は顔を上げた。

その目を見た途端、答え方がわからなくなった。
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