きみが窓を見なくなるまで
教室の壁に掛かった時計が、小さく鳴っていた。

私は、その音を二つ聞いてから首を横に振った。

「……言われてない」

みなみはすぐには何も言わなかった。

私は慌てて続けた。

「でも、そう思うことがあって」

「うん」

「一回だけじゃなくて」

「うん。妃菜がそう思った理由は、あるんだよね」

私は頷いた。

わかってもらえないのではないかと、少し身構えていた。

考えすぎだと言われたら。

気のせいだと笑われたら。

でも、みなみは私の見たものを、すぐになかったことにはしなかった。
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