きみが窓を見なくなるまで
「じゃあ」

みなみが、ゆっくり言った。

「まだ、聞いてないことがあるんだね」

私は顔を上げた。

彼女は真剣な顔をしていた。

慰めるためだけの言葉ではなかった。

「……聞くの、怖い」

やっと言うと、みなみは頷いた。

「怖いよね」

「今みたいに、話せなくなったら」

彼と会えなくなることを考えるだけで苦しいのに。

自分でそれを変えてしまうのが、怖かった。

みなみは私の机に置かれた鞄を見た。

「今すぐ聞かなきゃ、とは思わないよ」

私は少し息を吐いた。

「でも、一人で決めて苦しくなったら、また話して」

その声を聞いて、また少し泣きそうになった。
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