きみが窓を見なくなるまで
「……うん」

そう返すと、彼の口元が緩んだ。

予鈴が鳴る。

廊下にいた生徒が、一斉に教室へ動き始めた。

私たちも歩き出す。

並んで入るのが、少し恥ずかしかった。

でも、離れる理由もなかった。

隼人くんが先に扉を開ける。

私はその横を通った。

「ありがとう」

小さく言うと、彼も小さく頷いた。

たったそれだけのことで、また、好きだと思ってしまう。

好きにならないようにするのは、もう無理だった。

私は自分の席へ戻った。

なら、この気持ちをどうするか。

考えるのは、その先だった。
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