きみが窓を見なくなるまで
コートを出ると、みなみが私へ手を上げた。

私は今度は迷わず、掌を合わせた。

「お疲れ」

「……うん」

「最後、惜しかった」

私は頷いた。

自分でも、そう思った。

みなみはほかの子にも声をかけ、得点板のほうへ向かった。

私は壁際へ寄り、水筒を出す。

蓋を開けようとしたとき、隣から声がした。

「最後の、よく追ったな」

隼人くんだった。

私は顔を上げる。

彼は私の向こうのコートを一度見てから、こちらへ目を戻した。

「届かなかった」

言うと、彼は頷いた。

「見てた」

その返事が、少しうれしかった。
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