きみが窓を見なくなるまで
その日の放課後、隼人くんは図書室へ来なかった。

私は当番を終えると、寄り道をせずに帰った。

待っていたい気持ちはあった。

でも、待つかどうかを自分で決めてもいいと思った。

駅まで歩きながら、制服のポケットに手を入れる。

黒いゴムがあった。

私はそれを指へ掛け、また戻した。

何もかも、彼の返事を知るために変えたわけではない。

髪を結んだ日も。
みなみに話した日も。
ボールを追いかけた日も。

自分で選んだことだった。

なら、次も。

私は信号の前で立ち止まり、ゆっくり息を吸った。
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