きみが窓を見なくなるまで
涙が出そうになった。

私は瞬きをした。

まだ、ちゃんと聞いていたかった。

隼人くんが椅子の横で膝を折り、目の高さを近づける。

足に無理がないか気になって、思わず口を開いた。

「足」

彼が少し笑う。

「大丈夫。すぐ立つ」

私は唇を閉じた。

彼は私を見た。

近くで、まっすぐに。

「好きだよ」

図書室の音が、一瞬遠くなった。

「妃菜が好き」

もう一度、名前と一緒に言われた。

私は椅子に座ったまま、息を吸うことさえ忘れそうになった。
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