きみが窓を見なくなるまで
私は膝へ目を落とした。

涙が、一粒落ちた。

慌てて指で押さえる。

隼人くんの動きが止まった。

「妃菜?」

私は首を横に振った。

違う、と伝えたかった。

嫌なのではない。
困っているのでもない。

「……私も」

声が震える。

私は一度、息を吐いた。

彼が黙って待っている。

その顔を見て、今度は最後まで言いたいと思った。

「隼人くんが、好き」

目が合った。

彼の唇が、わずかに開く。

「ずっと、好きだった」

言い終えたあと、やっと、ちゃんと息が吸えた。
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