あなたと見つけた、幸せのかたち

第6話 触れ合う、心


「直哉さん!」
 菜月が、手を振る。
 菜月のマンションの前で、直哉がブルーの車を停めて待っていた。
「ごめん。支度に時間かかって」
「いいよ。かわいいよ」
 菜月は、白いブラウスに空色のロングスカート。
 動きやすい青いフラットシューズという格好だった。
 直哉はシャツにデニムパンツだ。
 そのまま、直哉の車で高原へ向かった。
 菜月は、直哉の運転する横顔を、愛おしそうに見つめた。
 車内の会話は弾んだが、会話が途切れると、少し困った。
 信号待ちで、目が合うと、なんともいえない恥ずかしさを感じた。
 ──直哉と菜月が恋人になって、初めてのデートだった。

車を駐車場に停めて、二人で歩く。
 少し行くと、ポピーが一面に咲いている。
「うわぁ、綺麗!」
「ほんとだ」
 オレンジ、黄色、赤、ピンク、白。
 赤とオレンジが混ざった花もある。
 二人は、今までと違う関係に、少し照れている。
 会話も少しぎこちない。
 そのうちに、牧場に着いた。
 たくさんいる牛を見て、列に並んで買ったソフトクリームを食べる。
「おいしい!」
「うまいね」
 その後、二人で展望台に上った。
「うわ! 綺麗!」
「本当」
 遠くの山並みの景色を見る。
 景色を見ながら、直哉が菜月の手を握った。
「あ……」
 菜月は恥ずかしかったが、微笑んだ。
 そのまま二人は、手を繋いで歩いた。
 そして、笑い合う。
 おみやげ屋に寄ると、菜月が何かを見つけた。
 かわいい牛のアクリルキーホルダーだった。
「記念に買おうか」
 と、直哉はそれをふたつ買った。
「おそろいですね、嬉しい……」
「俺もだよ」
 その日は、高原でおいしいランチを食べて、車で帰った。

 二度目のデートは、お互いの部屋から近い駅で待ち合わせて、電車で移動した。
 菜月は、今日は、ピンクのTシャツにブラックデニムのパンツルックだ。髪はふたつに束ねている。
「そういう格好も似合うね!」
「ありがとうございます」
 ランチの後、プラネタリウムに行った。
 星座の描かれる空に、星がいくつも流れる。
 疲れていたので、ゆっくりリクライニングチェアで星を見れて、直哉は癒された。
 菜月も、ロマンティックな空間に、満足したようだ。
 二人は、前より緊張がほぐれ、自然に接することができた。
 そして、ショッピングモールでかわいい小物などを買って、レストランで夕食を食べ、菜月の部屋の近くの駅で別れた。
 基本的に、直哉がリードしたが、菜月の理想や意見も聞いた。
 菜月は、幸せを感じた。
 直哉も菜月といると落ち着き、そして、彼女に愛されて嬉しかった。
 
 直哉は、もっと近づきたくて、自分の家に菜月を誘った。

 
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