ワンコなふりしてドSだなんて、どういうことですか!
【雪村さん、いつの間にか帰っちゃうから寂しかったですよ。大丈夫ですか? さっさとクズ男なんて忘れてくださいね】

 実はその着信音を聞いたとき、私は誠一郎さんからのメッセージかと思ってドキドキしながら大急ぎでスマートフォンを手にしたのだった。

 別れようとしたけど、やっぱり無理だとか。あれから両親を説得したとか。もしかしたら誕生日のお祝いメッセージかもしれないとさえ思っていた。

 けれども表示された名前はまさかの九条先生。

 悲しいやら切ないやらで、呆然としたまま九条先生からのメッセージを見ていると、続けて【誕生日おめでとう】というお祝いの言葉とともに、派手派手しいケーキの動くスタンプが表示された。

 どうして誕生日だと知っているのよと呆れつつ、思わず苦笑がこぼれた。

 一夜限りの過ちなのだから、こうして連絡されても困ると言いたいところだったけれど、誕生日のお祝いをされてしまった手前それもできず、悩んで一言返信した。

【ありがとうございます】

 すると再びメッセージが表示された。
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