ワンコなふりしてドSだなんて、どういうことですか!
すらりと背が高く、驚くほど小顔で、八頭身の綺麗なシルエット。見覚えがありすぎるその立ち姿に、私の足が思わずぴたりと止まった。
まさか、嘘でしょ……?
「すみません九条先生、よろしいですか?」
案内してくれていた事務長の声に、ハッと息を呑んだ。
えっ? 今、くじょうって言った?
心臓がドクンと跳ね上がり、全身の血が音を立てて引いていくような嫌な予感が駆け巡る。
白衣の医師がゆっくりと振り返った。
「はい」
聞き覚えのある、低くて心地のいい声。首を回したその人は、紛れもない――九条凌久。
なぜ彼がここにいるのか。
彼はほかの病院に勤務しているはず。
しかも待って? 副院長?
まだ二十代なのに?
動揺のあまり頭の中が真っ白になり、回れ右をして今すぐこの綺麗な病院から逃げ出したくなる。
そんな私の内心のパニックなど露知らず、事務長が朗らかに彼へと声をかけた。
「九条先生、こちら本日から看護師として来ていただく雪村深結さんです」
「九条です。どうぞよろしく。では中にどうぞ」
まさか、嘘でしょ……?
「すみません九条先生、よろしいですか?」
案内してくれていた事務長の声に、ハッと息を呑んだ。
えっ? 今、くじょうって言った?
心臓がドクンと跳ね上がり、全身の血が音を立てて引いていくような嫌な予感が駆け巡る。
白衣の医師がゆっくりと振り返った。
「はい」
聞き覚えのある、低くて心地のいい声。首を回したその人は、紛れもない――九条凌久。
なぜ彼がここにいるのか。
彼はほかの病院に勤務しているはず。
しかも待って? 副院長?
まだ二十代なのに?
動揺のあまり頭の中が真っ白になり、回れ右をして今すぐこの綺麗な病院から逃げ出したくなる。
そんな私の内心のパニックなど露知らず、事務長が朗らかに彼へと声をかけた。
「九条先生、こちら本日から看護師として来ていただく雪村深結さんです」
「九条です。どうぞよろしく。では中にどうぞ」