きみが待つ空へ ~敏腕パイロットは命をかけて愛を守る~
午前0時。
深夜のイスタンブール空港は、静けさを取り戻している。
救援機が到着した直後は、報道陣が詰めかけ、乗客もクルーも次々と取材を受けていた。
私は、お客様たちを市内のホテルまで送り届け、再び空港に戻ってきた。
私たちツアーの一行は、明日、羽田行きの便で帰国する。
その前に、少しでも颯さんに会えないだろうか。
そう思って空港に来たものの、彼がここにいるのかどうかもわからない。
私はスマホを手に、メッセージを打ち込んだ。
『颯さん、今、どこにいますか』
送信しようとしたその時、スマホが着信を告げた。
颯さんだ。
慌てて出ると、
『美桜?』
聞きたくてたまらなかった声が耳に届いた。
『今、どこにいる?』
「到着ロビーです。お客様をホテルにお送りしてから、戻ってきたんです。少しだけでも、颯さんに会いたくて」
言った瞬間、通路の先に、制服姿の彼を見つけた。
スマホを片手に周囲を見回しながら、歩いてくる。
「颯さんっ!」
気づけば、声の限りに叫んでいた。
颯さんが驚いたように顔を向ける。
目が合った。
「美桜!」
次の瞬間、私は彼のもとへと走り出していた。
彼もまた、走り出した。
夢中で駆け寄り、颯さんが広げた胸に、身を投げ出すようにして飛び込んだ。
彼の腕が力強く私を抱きとめて、そのまま背中を包み込む。
「美桜、無事でよかった」
「颯さんも……無事でよかったです。迎えに来てくれて、本当にありがとうございました」
私は彼の胸元から顔を上げた。
「颯さん……ロンドンで、すぐにお返事をしなくてすみませんでした」
颯さんの目を見つめる。
今度こそ、自分の気持ちを伝えたい。
「私……颯さんが好きなのに、私じゃ何もかも颯さんにふさわしくないような気がして、不安で……返事ができませんでした。自分の気持ちをきちんと見つめたかったんです」
あれから、何度も考えた。
私は私なりに、仕事にも日々の暮らしにも精一杯向き合ってきた。
そんな自分を、自分が認めようと思った。
恥じることなんて、何もない。
今はまだ、彼にふさわしくないと感じるなら、これからそうなれるように努力していけばいい。
私は、彼の勇気と、責任感、パイロットとしての誇りを目の当たりにして、ますます彼に惹かれた。
好きという気持ちだけじゃない。
こんなにも尊敬できる人には、きっともう出会えない。
迷いはなかった。
「颯さん、あなたが好きです。ずっとそばにいさせてください」
颯さんは私を見つめ、目を細める。
「ありがとう、美桜。俺も、きみが好きだよ……」
彼の右手が私の頬に触れた。
ゆっくりと顔が近づいてくる。
目の前にある優しいまなざしが、ふっと揺れた。
その表情に誘われるように、私は目を閉じた。
唇に、柔らかな感触が触れる。
伝えたかった想いが、言葉を超えて伝わっていく。
彼のキスに応えながら、私は、この幸せがいつまでも続くようにと願った。
深夜のイスタンブール空港は、静けさを取り戻している。
救援機が到着した直後は、報道陣が詰めかけ、乗客もクルーも次々と取材を受けていた。
私は、お客様たちを市内のホテルまで送り届け、再び空港に戻ってきた。
私たちツアーの一行は、明日、羽田行きの便で帰国する。
その前に、少しでも颯さんに会えないだろうか。
そう思って空港に来たものの、彼がここにいるのかどうかもわからない。
私はスマホを手に、メッセージを打ち込んだ。
『颯さん、今、どこにいますか』
送信しようとしたその時、スマホが着信を告げた。
颯さんだ。
慌てて出ると、
『美桜?』
聞きたくてたまらなかった声が耳に届いた。
『今、どこにいる?』
「到着ロビーです。お客様をホテルにお送りしてから、戻ってきたんです。少しだけでも、颯さんに会いたくて」
言った瞬間、通路の先に、制服姿の彼を見つけた。
スマホを片手に周囲を見回しながら、歩いてくる。
「颯さんっ!」
気づけば、声の限りに叫んでいた。
颯さんが驚いたように顔を向ける。
目が合った。
「美桜!」
次の瞬間、私は彼のもとへと走り出していた。
彼もまた、走り出した。
夢中で駆け寄り、颯さんが広げた胸に、身を投げ出すようにして飛び込んだ。
彼の腕が力強く私を抱きとめて、そのまま背中を包み込む。
「美桜、無事でよかった」
「颯さんも……無事でよかったです。迎えに来てくれて、本当にありがとうございました」
私は彼の胸元から顔を上げた。
「颯さん……ロンドンで、すぐにお返事をしなくてすみませんでした」
颯さんの目を見つめる。
今度こそ、自分の気持ちを伝えたい。
「私……颯さんが好きなのに、私じゃ何もかも颯さんにふさわしくないような気がして、不安で……返事ができませんでした。自分の気持ちをきちんと見つめたかったんです」
あれから、何度も考えた。
私は私なりに、仕事にも日々の暮らしにも精一杯向き合ってきた。
そんな自分を、自分が認めようと思った。
恥じることなんて、何もない。
今はまだ、彼にふさわしくないと感じるなら、これからそうなれるように努力していけばいい。
私は、彼の勇気と、責任感、パイロットとしての誇りを目の当たりにして、ますます彼に惹かれた。
好きという気持ちだけじゃない。
こんなにも尊敬できる人には、きっともう出会えない。
迷いはなかった。
「颯さん、あなたが好きです。ずっとそばにいさせてください」
颯さんは私を見つめ、目を細める。
「ありがとう、美桜。俺も、きみが好きだよ……」
彼の右手が私の頬に触れた。
ゆっくりと顔が近づいてくる。
目の前にある優しいまなざしが、ふっと揺れた。
その表情に誘われるように、私は目を閉じた。
唇に、柔らかな感触が触れる。
伝えたかった想いが、言葉を超えて伝わっていく。
彼のキスに応えながら、私は、この幸せがいつまでも続くようにと願った。