キスするくせに、彼氏じゃない。
私は小さくうなずいた。

 

「……わかった」

 

信号が青に変わる。

 

歩き出す前に、思い切って聞いた。

 

「じゃあ、一個だけ」

 

瀬川くんがこちらを見る。

 

「黒王子って、呼ばれてる?」
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