キスするくせに、彼氏じゃない。
「本当に?」

「知らない」

「知らないって」

「俺がつけたわけじゃないし」

 

それは、そうだった。

 

笑いを止めようとしたのに、彼が本気で困った顔をしているので、また口元が緩んでしまう。

 

「似合わない」

 

瀬川くんが私を見た。

 

「そう?」

「うん」

 

私は歩き出した。

彼も隣へ並ぶ。
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