キスするくせに、彼氏じゃない。
けれど、彼の足も箱に当たった。

 

短い音を立てて、鞄が床に落ちる。

私は壁に肩を触れさせ、そのまま膝をついた。

 

目の前に、瀬川くんの顔があった。

 

頬の横で、彼の手が壁につく。

もう片方の手は、私の腕を支えていた。

 

唇に、ほんの一瞬、何かが触れた。
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