キスするくせに、彼氏じゃない。
*

 

駅へ向かう途中、小さな公園の脇を通った。

 

ベンチの下に、白いものが見えた。

 

私は足を止めた。

 

猫だった。

背中に灰色の模様がある、小さな猫。

 

「あ」

 

瀬川くんもそちらを見る。

 

「知ってる猫?」

 

聞くと、彼は首を横に振った。
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