キスするくせに、彼氏じゃない。
保健室へ向かったのは、自分で決めたからだった。

 

先生に伝え、六時間目の授業を休ませてもらった。

廊下を歩くぶんには問題ない。

 

ただ、階段の踊り場で、少しだけ足を止めた。

 

手すりに手を置く。

ひんやりして、気持ちがよかった。

 

「白石さん?」

 

顔を上げると、一ノ瀬先輩がいた。

 

片手にノートを持っている。

私の顔を見ると、笑いかけかけた口元が戻った。
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