キスするくせに、彼氏じゃない。
呼んでも返事がない。

 

ベッドから足を下ろしたところで、入口の扉が開いた。

 

「起きた?」

 

一ノ瀬先輩だった。

 

私は少し驚いて、顔を上げた。

 

先輩の手には、未開封のスポーツドリンクがあった。

 

「先生、職員室。すぐ戻るって」

「そうなんですね」

 

先輩はベッドの近くの椅子へ、飲み物を置いた。

 

「帰りに見たら、まだ鞄あったから。大丈夫?」

「寝たら、少し楽になりました」
< 246 / 756 >

この作品をシェア

pagetop