キスするくせに、彼氏じゃない。
冷たさが、手のひらへ移る。

 

「……ありがとうございます」

「うん」

 

先輩は満足したようにうなずいた。

 

悪い人ではない。

気を遣ってくれている。

 

そう思って、ようやく少し肩の力を抜いた。

 

*
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