キスするくせに、彼氏じゃない。
私は机の脚を見下ろした。

さっき広がった隙間を、自分から埋める。

律も机を動かした。

ぶつかる直前で止まり、端と端がぴたりと並んだ。

 

黒板に、先生が問いを書く。

 

『他人を理解するとは、どういうことか』

 

私は思わず、隣を見た。

律も黒板を見ていた。

 

「難しいね」

 

言ってから、独り言みたいだったと思った。
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