キスするくせに、彼氏じゃない。
何でこんなことを言ったんだろう。

授業の話なのに。

 

「言いたくないこともあるだろ」

 

顔を上げる。

 

「それも、わからないままでいいの?」

 

彼は机の上でペンを持ち直した。

 

「無理に言わせたら、本当のこと聞けるわけでもないし」

 

私はしばらく、何も書けなかった。

 

隣の人が何を考えているか、私はまだほとんど知らない。

ただ、この人なら黙っている理由まで勝手に決めたりしないのかもしれない。
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