キスするくせに、彼氏じゃない。
彼が立ったまま、こちらを見下ろした。

 

「まだ持ってないだろ」

「見れば大体わかるから」

「じゃあ持ってみれば」

 

言い返せなくなった。

 

教科書を鞄にしまって廊下へ出る。

箱の底に手を入れ、持ち上げた。

 

持てた。

 

ただ、想像よりかなり重かった。

 

私は何も言わずに一歩進んだ。

二歩目で、箱の角が腕に食い込む。
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